無料VPNについて
手軽に利用できる無料VPNは、多くの人が一度は検討する選択肢でしょう。
しかし、無料であるがゆえに、有料VPNと比較すると機能や性能に制限があるのは事実です。
セキュリティ、プライバシーポリシー、通信速度、データ通信量制限など、無料VPNを選ぶ際には注意すべき点がいくつか存在します。
本記事では、無料で利用できる人気のVPNサービスを3つ厳選し、それぞれの特徴を徹底比較します。
メリット・デメリットはもちろん、無料版ならではの機能制限についても詳しく解説しますので、有料版へのアップグレードの際にも参考にしてください。
ProtonVPN
まずご紹介するのはProtonVPNです。
ProtonVPNは、スイスのプライバシー企業Proton Technologies AGが提供するVPNサービスです。
特徴として、セキュリティとプライバシーを重視しており、無料版でも帯域幅制限なしで利用できます。
また、独自のSecure Coreサーバーや代替ルーティング機能により、高度なセキュリティを提供します。
ノーログポリシーを掲げ、独立監査も受けており、ユーザーの匿名性を高く保ちます。
ProtonVPNのメリット
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データ通信量が無制限
ProtonVPNは、データ通信量を気にせず利用できるのが最大のメリットです。
長時間のウェブブラウジング、動画視聴、音楽ストリーミングなど、データ量を消費するアクティビティも安心して楽しめます。 -
強固なセキュリティ
有料版と同等の高度なセキュリティ技術を無料版でも利用可能です。
AES-256暗号化、OpenVPN/IKEv2プロトコルなど、堅牢なセキュリティプロトコルで通信を保護します。 -
厳格なノーログポリシー
ユーザーのオンライン活動に関するログを一切記録しないノーログポリシーが徹底されています。
プライバシーを重視するユーザーにとって、大きな安心感につながります。 -
広告表示がない
無料版でありながら、煩わしい広告表示は一切ありません。快適なVPN体験を損なうことなく利用できます。
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プライバシー重視の運営体制
スイスの厳格なプライバシー法に準拠した運営を行っており、ユーザーの個人情報保護に対する意識が高いのが特徴です。
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比較的安定した通信速度
無料版ながら、他の無料VPNと比較して比較的安定した通信速度が期待できます。
ProtonVPNのデメリット
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サーバーロケーションの制限
無料版で利用できるサーバーは、日本、アメリカ、オランダの3ヶ国に限定されます。
有料版に比べると、サーバーロケーションの選択肢は大幅に少なくなります。 -
同時接続台数の制限
無料版では、1つのアカウントにつき、同時に接続できるデバイスは1台のみです。
無料版と有料版との比較
機能 | 無料版 | 有料版 |
---|---|---|
データ通信量 | 無制限 | 無制限 |
サーバーロケーション | 日本、アメリカ、オランダの3ヶ国 | 60ヶ国以上 |
速度 | 有料版より制限あり | 高速 |
同時接続台数 | 1台 | 最大10台 |
機能制限 | 制限あり | 制限なし |
広告表示 | なし | なし |
ProtonVPNの評価
ProtonVPNは、データ通信量を気にせず利用できる点が何よりも魅力です。
「データ量を気にせず、セキュリティとプライバシーを重視したVPNを使いたい」というユーザーに最適な選択肢と言えるでしょう。
ただし、サーバーロケーションは他の無料VPNと比べて少ないと言わざるを得ません。
日本、アメリカ、オランダ以外の国に接続したい場合は他のVPNを検討しましょう。
Windscribe
次に紹介するWindscribeは、カナダに拠点を置くVPNサービスです。
無料版でも有料版と同等の機能を使うことができ、月間10GBまでのデータ通信が可能です。
まずは手軽にVPNを試したいユーザーに適しています。
広告ブロッカーやファイアウォール機能も標準搭載し、セキュリティ機能も充実しています。
また、独自のWindscribeブラウザ拡張機能と組み合わせることで、より柔軟なVPN利用が可能です。
メリット
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比較的豊富なサーバーロケーション
無料版でも、10ヶ国以上のサーバーロケーションを利用できます。
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月間最大10GBのデータ通信量
メールアドレスを登録することで、月間10GBのデータ通信量を利用可能です。
さらに公式サイトのアカウントページ経由でWindScribeに関するポストをすれば5GB増やすこともできます。 -
広告ブロッカー機能
Windscribeのブラウザ拡張機能を利用することで、広告ブロッカー機能を手軽に利用可能です。
これによりデータ通信量を抑えながらウェブブラウジングすることができます。 -
Firewall機能
VPN接続が途切れた際に自動的にインターネット接続を遮断するFirewall機能を搭載しています。
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使いやすいインターフェース
デスクトップアプリ、モバイルアプリ、ブラウザ拡張機能ともに、直感的で使いやすいインターフェースが特徴です。
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設定の自由度の高さ
VPNプロトコル、ポート、DNSサーバーなど、細部にわたる設定をユーザー自身でカスタマイズ可能です。
デメリット
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データ通信量制限
無料版には、月間10GBのデータ通信量制限があります。
動画視聴など、データ通信量の多いコンテンツを頻繁に利用する場合には不向きです。 -
同時接続台数制限
無料版では、1つのアカウントにつき、同時に接続できるデバイスは1台のみです。
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プライバシーポリシーに関する懸念
Windscribeもノーログポリシーを謳っていますが、プライバシーポリシーの厳格さにおいて、やや懸念の声も聞かれます。
無料版と有料版の比較
機能 | 無料版 | 有料版 |
---|---|---|
データ通信量 | 月間10GB | 無制限 |
サーバーロケーション | 10ヶ国以上 | 60ヶ国以上 |
同時接続台数 | 1台 | 無制限 |
Firewall機能 | 利用可能 | 利用可能 |
Windscribeの評価
Windscribeは、無料版でありながら比較的豊富なサーバーロケーションと、月間最大10GBのデータ通信量が魅力です。
可愛らしいインターフェースで操作性も高く、広告ブロッカー機能も標準搭載しています。
データ通信量を比較的抑えた利用であれば、無料版でも十分活用できるでしょう。
ただし、データ通信量には上限があるため、動画視聴などを頻繁に行うヘビーユーザーは、有料版へのアップグレードを検討するか、他のVPNサービスとの併用を検討するのが賢明です。
TunnelBear
TunnelBearは、かわいらしいクマのキャラクターが特徴的なVPNサービスです。
シンプルで直感的なインターフェースを持ち、初心者でも容易に利用できます。
ノーログポリシーを採用し、セキュリティ監査も公開されているので、透明性を重視したい場合に適しています。
メリット
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非常に使いやすいインターフェース
地図上で接続したいサーバーを視覚的に選択できるなど、VPN初心者でも直感的に操作できるインターフェースが特徴です。
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豊富なサーバーロケーションの選択肢
無料版でありながら、有料版とほぼ同等の世界20ヶ国以上のサーバーロケーションを利用可能です。
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強固なAES 256ビット暗号化
有料版と同等の、強力なAES 256ビット暗号化技術を無料版でも利用可能です。
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第三者機関によるセキュリティ監査
独立した第三者機関による、厳格なセキュリティ監査を定期的に受けています。
デメリット
TunnelBear Free デメリット
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データ通信量制限の少なさ
データ通信量は、最大1.5GBと非常に少ないため、日常的な利用には不向きです。
一時的にVPNを利用したい場合は選択肢ともなり得るでしょう。 -
同時接続台数制限
無料版では、1つのアカウントにつき、同時に接続できるデバイスは1台のみです。
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日本語非対応
日本語に対応しておらず、英語で利用する必要があります。
無料版と有料版の比較
機能 | 無料版 | 有料版 |
---|---|---|
データ通信量 | 月間500MB(最大1.5GB) | 無制限 |
サーバーロケーション | 20ヶ国以上 | 20ヶ国以上 |
同時接続台数 | 1台 | 最大5台 |
ノーログポリシー | あり | あり |
セキュリティ監査 | 定期的に実施 | 定期的に実施 |
TunnelBearの評価
TunnelBearは、その可愛らしいデザインと、VPN初心者でもすぐに使いこなせるシンプルなインターフェースが魅力です。
豊富なサーバーロケーションも強みですが、月間最大1.5GBというデータ通信量制限は、日常的な利用を考えると、やや物足りないかもしれません。
「VPNを試しに使ってみたい」という初心者の方や、「一時的にごく限られたデータ通信量でVPNを使いたい」という場合に最適な選択肢となるでしょう。
日常的にVPNを利用したい場合は、データ通信量を追加購入するか、有料版へのアップグレードを検討することをおすすめします。